少し暖かくなってきて、ホッとする反面、花粉の飛散も増えてきていますね。
患者さんの鼻粘膜の腫れ具合が次第にひどくなってきています。
以前から言われていることではありますが、早めに抗アレルギー薬を内服しておくことで血中濃度を高めておき、花粉症による症状の悪化を予防することが重要になってきます。
市販されている鼻炎薬や点鼻薬でしのいでいらっしゃる患者さんも多いのですが、効果が強い反面、眠気などの副作用も強い傾向があります。また、市販されている点鼻薬の連用で“点鼻薬による鼻炎”となってしまい、手術せざるを得ない方もおられます。市販薬はあくまでも緊急用と捉えていただいたほうがよろしいかと思います。
当院でも花粉症の患者さんが増えてきました。この時期ですと、抗アレルギー薬の処方がメインとなりますが、舌下免疫療法もやっています。スギ花粉症の患者さんですと、5月・6月あたりから開始することができます。すでにアレルギー採血結果を持っていらっしゃる方も、結果を持参していただければ始められます。
舌下免疫療法が保険適用になる前は、私自身、“本当に効くの?アナフィラキシーとか起きたら大変じゃない?”などと疑心暗鬼でしたが、実際に患者さんの鼻粘膜の状況や自覚症状を分析するにつれて、高い有効性と高い安全性を認識するに至りました。これは、ダニアレルギーに対する舌下免疫療法も同様で、成長期にあたるお子さんのアレルギー症状を緩和してあげることがいかに重要かを知りました。鼻が詰まっていると、いつも口を開けている子になりますし、集中力も低下します。5歳以上から始められる治療ですので、ぜひ相談してみてください。